「しごと」を伝える・魅せる「道の駅」

平仮名で「しごと」と書いた方がしっくりくるような、 人の温かさを感じる、工芸品や民芸品の技と品。 それをより多くの人へ、そして次の世代へ伝えるために 様々な取り組みを行う道の駅を、今回はご紹介します。

新しい感性を取り入れて新しい伝統を作り出す


道の駅では、地元の農産物やお菓子、食べ物だけではなく、その土地に伝わる伝統工芸や民芸品も、お土産として人気があります。道の駅でそれらを手に取った人が、工場で大量生産される工業製品にはない、人の手がかかっているからこその温かさ、優しさを感じて、つい惹かれてしまうからかもしれません。
そんな工芸品や民芸品ですが、業界全体で見るとその市場は現在、最盛期だった1980年代に比べて5分の1程に縮小しているそうです。技術革新による大量生産・大量消費の経済構造に変化したこと、雇用環境・生活様式の変化など、様々な要因が影響し、現代社会に合わなくなってしまった工芸品や民芸品はいつの間にか、産業として成り立ちにくくなってしまっていました。
このように伝統工芸品や民芸品を取り巻く環境は厳しい状態が続いていますが、近年になって明るい兆しも見えてきています。
それは大量生産・大量消費の反動から来る、質の高い製品を求める風潮です。そこで日本の従来の生活スタイルやものづくりも見直されてきています。また特に若い世代を中心に、各地で地域独自の文化を見直そうという動きも活発になっています。
道の駅は今、伝統工芸品や民芸品についても様々な取り組みを行っています。「新しい魅力のある商品の開発」「実際に触れて、使ってもらう場の提供」「作業の体験」「気軽に買える場の提供」「技術や知識の伝承」など、地域の外と中をつなぐ道の駅は、地域の伝統を守り育てることにおいても、その役割に大きな期待が寄せられています。

木曽漆器

道の駅を拠点とする一般財団法人 塩尻・木曽地域地場産業振興センター「木曽くらしの工芸館」と、昭和女子大学の学生たち、そして木曽漆器の職人たちがコラボしたブランド「cocoro concept」。一昨年誕生したばかりですが、アクセサリーや器など、漆器の技術で女性の感性や「愛らしさ」を表現した新感覚の商品に、各方面から注目が集まっています。

道の駅 木曽ならかわ(長野県)
TEL:0264-34-3888
cocoro concept については ▶︎ http://www.cocoroconcept.jp

五箇山和紙

かつて加賀百万石を支えた「五箇山和紙」も、伝統を受け継ぐ道の駅と若い感性によって、新しい価値が加わりました。例えば、かわいい市松文様がポップなブランド「ちんちろ」、明るい蛍光色と使いやすい商品を揃えたブランド「FIVE」。海外のショップでも取り扱われるなど、世界からも注目されています。

道の駅 たいら(富山県)
TEL:0763-66-2223
http://gokayama-washinosato.com